失敗を知らずして成功なし

自己分析

もしも転職に失敗してしまったらどう対処すべき?考え方次第では一気に窮地に追い込まれることも

キャリアアップを目指した転職も、環境を変える為の転職も、「絶対に転職が成功する」というわけにはいきません。

どれだけ情報を集め、面接で質問し、職場見学を行ったとしても、転職してみないと実際に働きやすいのかどうかはわからないわからないのです。

もしも転職に失敗してしまったとしたならば、あなたはどのように対処しますか?

しっかりと時間を掛けて転職活動を行っていればいるほど、ショックは大きくなってしまいますが、時計の針は戻すことはできませんし、止まってもくれません。

転職失敗後の考え方次第では、その後に人生が窮地に追い込まれてしまう可能性もあるでしょう。

この記事では、そんな「もしも転職に失敗してしまった時の対処法」について解説していきたいと思います。

転職を失敗してしまう要因

転職失敗と言っても、その要因は決して一つではありません。

その多くは、「早く転職したい」という気持ちの焦りによって引き起こされてしまいます。

具体的にどのような要因で転職に失敗してしまうのかを挙げていきましょう。

年収UPという面を優先して転職を決めてしまった

不自由ない暮らしをしていくためにはお金が必要ですし、働くのであればできる限り高いお給料を得たいと思うのは当たり前の心理です。

しかし、仕事やプライベートを含めた暮らしでは、「お金で得られるもの以外の幸せ」も数多く存在します。

「仕事のやりがい」や「人間関係」「プライベートに割ける時間」など、お金以外に重要なものが人にはあるのです。

もしも年収だけを優先して転職してしまい、そういった「お金で得られるもの以外の幸せ」を失ってしまったとしたならば、それは確実に「転職失敗」と言えるでしょう。

求人をチェックする際、もちろん毎月の給与額やボーナス額を見るはずです。

転職したい理由が「仕事のやりがい」や「自分に合った仕事をしたい」といったものだったとしても、給料の良い求人を見るとそちらが魅力的に映ってしまうものです。

特に給料の良い求人は、「すぐに応募が集まり募集を締め切ってしまうかも」という心理に陥りやすいと言えます。

冷静に考えれば給料を優先すべきではないと分かりつつも、いつの間にか「早く転職を決めたいし、この求人は給料もいいから受かるといいな」と転職する理由がすり替わってしまうのです。

転職に失敗した後に、「そういえば最初は給料じゃなくて仕事のやりがいや自分に合った仕事がしたくて転職活動を始めたんだった」と気が付くわけです。

年収がUPするのはもちろん幸せなことですが、それが自分にとって転職をする理由の最上位のポイントなのかをしっかりと把握しておかなければ、本当の幸せは実現できないでしょう。

ステップアップを望むがあまり自分のスキルや経験を「盛ってしまった」

出世欲や向上心が非常に高い人も世の中には大勢いますが、自分のスキルや経験を盛ってでもステップアップ転職をしようとする人もいたりします。

自分を追い込むという意味では悪い選択肢ではありませんが、もしもそのプレッシャーに負けてしまったり、実際の仕事で会社側からの期待に結果として応えられなかったとしたならば、大きな問題へと発展していきます。

「もっとできる人材だと思っていた」と会社側から冷たい態度を取られたり、人間関係が悪化し孤立してしまうといったこともあり得ます。

このような「負のスパイラル」に陥ってしまうと、なかなか抜け出すことができず退職せざるを得ない状況に追い込まれてしまうのです。

真摯に仕事に取り組んできた人ならば、過剰にアピールせずともそれなりの実績やスキルが身に付いているはずです。

無理にその実績やスキルを過剰にアピールするのではなく、今現在自分が持っている能力がその会社にどう役に立つのかを真摯にアピールすべきです。

そういった面接でのやりとりがあった上で採用してもらえたのならば、きっと双方のイメージが大きくずれるということは起きないはずです。

転職する理由が弱い(逃げの転職)になっていた

転職を考える理由として「現状への不満」を挙げる人は非常に多かったりします。

「給料が低い」「嫌な上司がいる」「仕事にやりがいがない」「勤務地が遠い」「なんとなく嫌」というように、転職する理由が弱い場合、転職を失敗してしまう確率が高くなると言えます。

「隣の芝生は青く見える」という言葉があるように、自分の会社以外の会社は良い環境のように見えるものですが、実際にはどんな会社に転職したとしても一定以上に難しさはあるものです。

例えば、「うちの会社は人間関係が良くないから転職したい」と思っている人はとても多いですよね。

転職や就職といった仕事に関する様々なデータを公開している機関(job総研)が行った調査でも、給与ややりがいといった不満よりも人間関係の不満の方が大きいということが分かっています。

それほど多くの人が悩んでいる人間関係ですが、99.9%の確率でどの会社に転職したとしてもまた人間関係の問題を抱えることとなるはずです。

年齢も性別も価値観も経験も違う人達と共に働く会社という組織では、「人間関係においてなんの問題もない」という状況は極めて起こりにくいのです。

Amazonの創設者であるジェフ・ベゾス氏の名言で「2枚のピザを分け合って足りないような規模のミーティングは開かない」というものがあります。

これは、ピザ2枚でちょうど良い人数(6人~8人くらい)であれば生産性の高い仕事ができるという意味の言葉なのですが、要するにこれ以上の人数になってしまうと、派閥だとか好き嫌いなどの問題が起き生産性が落ちてしまうのです。

それほど、多人数の組織というのは難しく、すべての人が人間関係を良好に保つことなどできはしないということです。

「人間関係が良くないから」といった理由で転職をすることは、逃げの転職になり、結果的に転職先でも同じように人間関係で悩むこと(要するに転職失敗)となるでしょう。

情報収集に時間と労力を使わなかった

自宅から通える範囲で自分の希望に合った求人を一瞬ですべて目の前に並べることはできませんよね。

ネット社会となった現代では、一昔前よりも容易に様々な求人を閲覧できるようにはなりましたが、それでも多くの求人を集めるにはそれなりの時間と労力が必要となります。

また、求人には「非公開求人」というものがあります。

その多くは転職エージェントなどが抱えているので、自宅のPCで求人を探しているだけでは見つけることができません。

「転職したい」と思った時、ある程度の時間と労力で集めた求人の中から1つ2つ応募をして転職をする人も多いかと思います。

しかし、実際にはその応募した求人よりも更に自分の理想に近い求人が高い確率で存在するわけです。

複数の転職サイトや転職エージェントに登録することで、より多くの求人を目の前に並べることができます。

そして、多くの求人情報を集めることができれば、その中に自分に合った求人が高い確率であるはずです。

こういった努力を怠ってしまうことが、「転職の失敗」に繋がってしまうのです。

もしも転職に失敗してしまった時の対処法

冒頭でも解説した通り、もし転職に失敗してしまったとしても時を戻すことはできません。

このような状況に陥ってしまった場合は、まずその現状を「受け入れる」ことが先決です。

焦って再び転職活動を始めたとしても、現実と気持ちのバランスが崩れている状態では絶対に良い対処ができません。

失敗を受け入れ、その原因を明確にして再転職をする

人生に失敗はつきものですし、一度失敗したからといって人生が終わるわけでも成功できないというわけではありません。

確かに失敗することで遠回りにはなってしまいますが、その失敗を受け入れ失敗の原因を明確にすることができれば、再び成功に向けて動き出すことが可能なのです。

前の会社への「出戻り」が可能か問い合わせてみる

転職する際に「飛ぶ鳥跡を濁さず」で退職できていれば、「出戻り」が可能である場合もあります。

転職してから出戻りするまでの時間が無駄になったり、前の会社で築き上げた信用などは低下してしまいますが、出戻りが可能ならば転職失敗の傷を最小限にすることができます。

前の会社の上司や同僚に相談をしたり、再雇用の制度の有無などを確認し、可能であれば出戻りを検討してもらうという選択肢も有効だと言えるでしょう。

転職の意義を「仕事のキャリア」ではなく「人生における幸福」で考える

良い大学を卒業し一流企業へ就職し、更に大きな企業へステップアップ転職を行うといった道が「仕事のキャリア形成」において何より重要だと思っている人はとても多かったりします。

そういった考え方や価値観を持っている人がもしも転職に失敗したとしたならば、「もう自分の仕事キャリアは終わりだ」と絶望してしまい、生きる意味すら失ってしまう可能性もあります。

しかし、仕事はあくまで仕事であり、人生における幸福度は仕事だけで決まるものではありません。

転職の意義を「仕事のキャリア」ではなく「人生における幸福」というスタンスで考えることによって、「正解は一つではない」と気が付くことができるでしょう。

特に現代では、一流企業に勤めることが最高の仕事というわけではなありません。

企業としての格は下がっても、自分のスキルを最大限に活かせる会社で大きな成果を上げることで、再び一流企業に返り咲くこともできますし、副業で自分のスキルを存分に活かすといった方法もあるのです。

再就職をしないで失敗を成功に変えるという選択肢

転職に失敗をしたと感じる要因は人それぞれ違うかもしれません。

  • 仕事の内容が想像していたものと違い、今の自分の持っているスキルが役に立たない
  • 仕事自体は想像通りで持っているスキルを役立てることができるが、直属の上司と合わない
  • 求人に記載されていた給与額よりも少ない
  • 残業が思っていたよりも多い
  • 休日出勤がある
  • 目標数値という名の「ノルマ」がある
  • 性格的に合わない同僚がいる
  • 責任者として配属された部署の部下のレベルが著しく低い

このように、「転職に失敗した」と感じるポイントはいくつも考えられます。

転職は実際に入社してみないと分からない部分もあるので、こういったリスクは決してゼロにはなりません。

「このままではステップアップどころか満足な仕事ができない」と感じ、「再転職」という選択肢を選びたくなる気持ちもわかります。

しかし、再転職をするにしても、同じようなリスクがあるというのも確かです。

もしも転職という形で入社した会社をすぐに退職して違う会社に再転職し、そこでも大きな問題があったとしたならばどうなるでしょうか?

短期間に2度、3度の転職をするというのは、明らかにキャリアにとってマイナスとなることでしょう。

そういった意味でも、あまりにもひどいという状況でなければ、「人生における試練」と位置付けて向かい合ってみるというのもおすすめです。

発想の転換(ピンチはチャンス)

早ければ転職した初日、遅くても1週間ほどで、「あれ?もしかしたら転職失敗かも」と判断できたりします。

大きな希望を胸に転職をしたはずですから、その失望感はかなり大きいはずです。

その時点で「転職失敗」と判断して再転職という選択肢に向けて動き出す人が多いかと思いますが、発想の転換をして、「再転職せずにその状況を変えて失敗を成功にしてしまう」という選択肢もあると言えます。

例えば、求人に記載された給与と違う(給与が低い)という場合であっても、前職よりも役職者の層が薄ければ、結果を出し続け出世をすれば年収を大幅にUPさせられる可能性があると捉えることもできます。

責任者として配属された部署の部下のレベルが著しく低いのであれば、管理者としての実力を伸ばすチャンスとして捉え、全力で部下のマネジメントに取り組み、より成長することができるとも言えます。

このように、転職先の状況が良くない場合も、「新たなスキルや経験を得るチャンス」と捉えることで、転職失敗ではなく、結果的に「転職して良かった」という感情になれるのです。

もしかしたら転職して最初の数ヶ月はそのように心を切り替えることができないかもしれません。

新しい仕事を覚えなければなりませんし、転職失敗の精神的ショックはそう簡単に消えはしないでしょう。

しかし、「石の上にも三年」の精神で再転職をせずに我慢をしていけば、次第にその会社で良い未来を描ける方法が見えてくるかもしれません。

それでも現状を変えることができない時には、慎重に再転職に向けて動き出すべきだと言えるでしょう。

まとめ

今回は、もしも転職に失敗してしまった時の対処法について解説してきました。

  • 年収UPという面を優先して転職を決めてしまった
  • ステップアップを望むがあまり自分のスキルや経験を「盛ってしまった」
  • 転職する理由が弱い(逃げの転職)になっていた

転職に失敗してしまうのは、こういったことが原因となってしまうものです。

  • 失敗を受け入れ、その原因を明確にして再転職する
  • 前の会社への「出戻り」が可能か問い合わせてみる
  • 転職の意義を「仕事のキャリア」ではなく「人生における幸福」で考える

失敗したことによって落ち込むのは当然ですが、上記のような方法によって失敗を成功するための経験にすることは可能なのです。

もしも転職に失敗したとしても、ぜひ絶望せず最善のリカバリーに向けて動き出しましょう。

人生で成功するためには多少の遠回りは必要ですよ。

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